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rinatsukuによる色々メモ。
読んだ書籍の個人的なレビュー、足を運んだイベントや展覧会などの感想、調べものそして試しごとのまとめが多いブログです。

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「縦」の物語と「横」の物語に思えたので、感想をまとめてみる。

Mon 00:08

恩田 陸/ライオンハート
時間(時代)と空間(国)を越えて繰り返し出会う男女のラブストーリーで、輪廻転生が軸になるお話。
各章ごとに実在の絵画作品になぞらえた筋書きがあり、そこに積み上げられていく史実と歴史上の人物の心理描写、その時代の人間やモチーフが、読み進めるにつれてキレイにつながっていきます。最後まで、核心まで、するすると読んでしまえる。
ストーリーの各所で、いわゆる紋章の造形表現があるんですが、字面を追いながらいろいろな形状をイメージできて楽しかったです。家紋とか、タータンチェックとか、代々伝わっていく&徐々に変化していくデザインには興味があります。
タイトルに加え、舞台がイギリスという時点でオチが分かってしまう人がいるかもしれないけれど......はい、全然気づきませんでした......(世界史勉強してたのに)。
過去=歴史には、もちろん動かしようのない事実も含まれているけれど、その場に立って見られないという意味ではすべてフィクションだと考えてしまうたちなので、こんなハプニングもありだよねー、と変な楽しみ方をしています。
あと、書名だけ見ると、どうしても某ジャニーズを思い出すのは困りもの。

恩田 陸/中庭の出来事
中庭を舞台に3通りの話が展開していく、ちょっと難解な構成。一度読んだだけでは全体を掴めませんでした。うん、要再読。
小説内での「現実」、「現実」の中で起こる「事件」、「現実」で作られる「芝居」が代わる代わる語られるのですが、だんだんと3つの世界の輪郭が崩れて、境界線が曖昧になって溶け合っていく......そんな印象を受けました。
だからこそ分かりにくいし、どの設定がどの世界の話だったっけ?と混乱させられる。作者の思うツボかもしれない。
たぶんこうして書いている今も、どこか誤解してるだろうし、何か取り違えている自信があります。再度読んでもまだ、分からない気がしたりして。
すっきりさっぱりするような、オチというオチがないことも、どこか雲をつかむような感触に拍車をかけているのかもしれない。

舞台も主題もぜんぜん違うんだけど、同一の印象を受けた2作品。
「ライオンハート」は普通越えられない壁を抜けて何かが起こる、縦の物語。
「中庭の出来事」は見方や立ち位置を少しずらせば入り込める、横の物語。
あくまでも勝手な解釈ですが......。
この人のお話はなんで面白く思うんだろうなーとぼんやり考えていたんですが、どうも、ちょっとしたトリップ感がたまらない気がしてきました。
読む自分だけではなく、お話の中で登場人物が「ずれた」世界に放り込まれる感じ、そういうのが好きなのだなと、ようやく認識できたようです。

ツイッター 140文字が世界を変える/コグレマサト+いしたにまさき

Sun 15:38

Twitter の特徴、使い方、今後?などがサックリまとまってます。
ツイッターを既に使い始めていれば、新しい発見というよりも、感覚的に「あー、そうかも......」と思える部分が大きい本。
いろんな人がブログなり、Twitter そのもので自分なりのツイッター利用法を書いていたりするので、それらを拾って参考にできちゃう人は正直読まなくてもいいかな?と思います。

逆にその拾い読みが面倒だったり、そもそもどう拾えばいいのか分からないよ!という場合や、始めてみたけどよく分からん......という方にとっては、機能やできること&仕組みなどがシンプルにまとめられているので、分かりやすいガイドになりそうな本でした。

記述が全て筆者の経験に依っているので、途中途中で「自分はこんな体験しないんじゃないかな?」と思うエピソードも挟まれますが、あくまでも個人の使い方次第で価値が変わっていくサービスだよ!ということは理解できました。

本の内容からは逸れますが、
ネットバンザイ!という土台の上に成り立っている文章なので、アウトプットすること/共有すること/オープンにすることを全肯定しているように感じます。
ある程度は共感できるんだけど、やはり日本人的な感覚が「自」「他」のラインを曖昧にしてもいいとは思えないわけで、いい意味で気持ち悪い印象が残りました。なんだろう、人類補完計画みたいな感じ。


ここ1か月ほどで読んでいる本のまとめ、その2。

Fri 01:09

前回まとめたものとは違って続きものが多かったので、自分ではあまり読んでいない気がしていたけど、冊数だけは結構いってる。

姑獲鳥の夏/京極夏彦
長い!語りが長い!!とんでもなく長い!!!
読み終えたとき、そんな感想しか浮かばなかったというのが本音。読み飛ばすとオチが分からなかった気はするけど、流しても話は理解できたんじゃないかと感じてしまう、そのくらい長(しつこい)。
しかも、その語りの長い人が作者の実像(ずっと前、テレビに出てたのを見た)とかぶっちゃうんですよね......どうしてもそれが気になりました。作者のせいじゃないから仕方ないんだけど。

深夜特急【1~6】/沢木耕太郎

  • 1 香港・マカオ
  • 2 マレー半島・シンガポール
  • 3 インド・ネパール
  • 4 シルクロード
  • 5 トルコ・ギリシャ・地中海
  • 6 南ヨーロッパ・ロンドン

自分が海外に行った経験は韓国(釜山限定)とオーストラリア(ほぼシドニーのみ)だけで、著者が歩いた距離も、時間も、まったく想像するしかできません。が、作中で描かれる現地の人々の生活や、息遣いにすっかり引き込まれました。
それから変な話ですが、読み進めるうちに、世界は本当につながっている(かもしれない)んだなぁ......という感覚も覚えました。
「世界は間違いなく丸いから」と、常識的かつ経験的に分かっているわけなんですが、本に出てくる土地を自分の足で歩いているわけではないし、極端にいえば、自分が生活していない空間は存在していないも同然なので(目の前にないから)、そんなふうに感じてしまうのかも。本の内容とは別のハナシですが。
同じようなコースで旅をするとしたら、きっと普通の宿をとって、物見遊山のような楽しみ方をするんだろうけど、書かれた旅を追いながら、取りとめなくいろんなことを感じた作品です。

デュラララ!!【1~7】/成田良悟
プチ一人暮らしが延びたおかげで(?)既刊を読み終わりました。
とりあえず、「チンピラ」って片仮名4文字をこんなにたくさん目にすることは今までも、そしてこれからも、滅多になさそう。プラス、これは偶然だけど、よく出てくる駅名の沿線に住んでいるので、ちょっと楽しいのです。
東京(関東)に住んでいる読者は、それこそあれこれイメージできて楽しいだろうけど、他の地方に住んでいるとどうなのかしら。上京した瞬間の人口密度への衝撃は、否応なしに共感できると思うけど。。。
自分でも残念ながら、情報屋さんが大好きです。

ちなみに今読んでいる途中なのは、「心にとどく英語/マーク・ピーターセン」。

ここ1か月ほどで読んでいる本のまとめ。

Sun 01:26

このところ、活字を読むのが専らの楽しみです。
他にも楽しんでいるハズなのですが、気づくと本か新聞を読もうとしているので、たぶん今、自分の中で活字がブーム。そういう時期なのかな......と、勝手に納得しつつ読み進めています。

読み終えた本をちらほらとー。

宇宙の果てのレストラン/ダグラス・アダムス
年末に読んだ「銀河ヒッチハイク・ガイド」の続編。前作でイギリス流の皮肉たっぷりコメディ、さらにその和訳、という文体に慣れているので、だいぶ読みやすかったです。
シリーズ5冊中の2冊目なので、全ての複線が解けるわけではないけれど、前作で一番引っかかってた部分が解消されたので、自分としてはスッキリ。

彼らの流儀/沢木耕太郎
ノンフィクションを自ら手に取ることが少ないので、お薦めしてもらえてよかったー、という1冊。33編の短編集で、別の作品に関連するこぼれ話であったり、下地と思われる内容がたくさんでした。
これまでもいくつか薦めてもらった作品が肌に合うというか、乾いた文体が好きなのと、勉強になるところが大きいので、今年は別の作品もいろいろと読みたいです。

アフターダーク/村上春樹
どうして読み進めてしまったのか分からないのだけれど、独特の世界観に巻き込まれて、カフェで一気に読んでしまいました。でもやっぱりどうしても、最初から最後まで、ストーリーが不可解......。

フィッシュストーリー/伊坂幸太郎
4編からなる短編+中編を集めた作品。作品の狭間、というか空気の中に、別の作品の登場人物の影が見え隠れします。
別の長編に出てくる人物が主役として動いているのを見るのは、元の長編の読者にとっては楽しいものです。逆に知らなかったとしても、面白さのエッセンスが詰め込まれている気がするので、短編好きの方(長編は読み続けられない方)にオススメかも。

太陽の塔/森見登美彦
これも、すごい薦められて読んでみた1冊。昨年ホンモノの太陽の塔を観に行っているので、タイトルにも引かれてしまいました。
内容も、文体も、何だか男くさくて新鮮でした。爽やかさの欠片もなかった!
でも、ラストだけ、フラストレーションが一気に抜けてビックリ。

球形の季節/恩田 陸
高校生がとある噂話の発信源を探っていくうちに、住んでいる町の奇妙さがだんだんとあぶり出されてくる、少しファンタジックなお話。
途中で湧いてくる「あれ?」という違和感は、以前に読んで恩田作品にはまるキッカケになった「ネクロポリス」に覚えた印象と同じで、じわじわ大きくなる怖さがたまりません。

R.P.G./宮部みゆき
去年読んだ「火車」がとても面白かったんですが、読後感がすごく重くて、以来挑戦できていなかった宮部作品。
結果、やっぱり、面白かったけど重かったーーー。タイトルがこのお話の全てを体現しているのに、読み終わるまで気づけないのが悔しかったです。してやられた感。

書いてみるとそんなに読んでないと思ってしまうあたり、活字ブームの只中にいる証拠だなぁ......。

ネバーランド/恩田 陸

Fri 22:36

ともにゆく年くる年をまたいでしまった、積読の一冊!
昨年から続く恩田 陸ブーム、今年初めての作品は「ネバーランド」にしてみました。一冊完結のほうが勢いよく読めますからねー。

カバー裏のあらすじを引用すると、
舞台は、伝統ある男子校の寮「松籟館」。冬休みを迎え多くが帰省していく中、事情を抱えた4人の少年が居残りを決めた。ひとけのない古い寮で、4人だけの自由で孤独な休暇がはじまる。そしてイブの晩の「告白」ゲームをきっかけに起きる事件。日を追うごとに深まる「謎」。やがて、それぞれが隠していた「秘密」が明らかになってゆく。驚きと感動に満ちた7日間を描く青春グラフィティ。

これだけでストーリーの50%は分かる、でも核心には触れないという素晴らしいあらすじなだけに、中身読まなくてもよかったんじゃないか、とさえ思ってしまいました。
本当に、あらすじどおりなので。
「ポーの一族」というマンガを読んだことのある人は、そしてあの雰囲気が好きな人は、この作品もきっと好きなはず! たとえがおかしいですが、爽やかなポーの一族です(...)

1日の出来事をひとつの章に見立てた構成+平易で分かりやすい文体+覚えやすいキャラクターのおかげで、さくさく読めちゃうところも好きなのです。


続 日本人の英語/マーク・ピーターセン

Fri 21:37

以前読んだ「日本人の英語」の続編であり、アプローチの仕方を変えた一冊。
前作は日本人(日本語を母語とする人)が書きがちな英語に焦点があたっていましたが、今作は、日本人(略)が意味を読み違える傾向がある英語に目を向けられていました。
宗教的な部分も含めた価値観や、ネイティブであれば理解できるようなニュアンスの違いなど、これまた「そうなんだー!」と納得できるような説明ばかりでした。

僅かながら例を挙げると......

  • 「hear」と「listen」
  • 「see」と「look」と「watch」
  • 様々な文脈の「やさしい」をどう英訳するか
  • 単語によるフォーマルさの違い

など、学校で習う英語じゃ分からないなぁ、と思える指摘ばかり。
受験英語しか勉強していない(生の英語を学ぼうと踏み込む気がなかった)ことも原因だし、なんとなーくでも英語を理解できる点はいいと思うんだけど、自分が受けてきた英語教育って(遠い目)......と、ちょっと切なくなりました。
まったく関係ないけど、英語の先生ってアクの強い人ばっかりだったなー。皆さん相変わらず元気に教鞭を振るっているのかしら。


銀河ヒッチハイク・ガイド/ダグラス・アダムス

Sun 17:58

初読の感想は......「理解不能」
イギリス発のSFコメディで、全5冊シリーズの中の1冊目。好奇心で全冊大人買いしてしまったわけですが、今、読み終わって、理解不能☆
というか、本質的に、理解しなくていいんだろうと思えるストーリーでした。
ブリティッシュジョークと呼ばれるらしい、皮肉や屁理屈や禅問答のような掛け合いが楽しいので、何も考えず、流れを追っていけるのが面白い!
翻訳ならではの読みにくさは否めないんですが、それを差し引いても、ニヤッとしてしまう場面が多々ありました。

たぶん原文を読むと、単語の韻なども楽しさに拍車をかけるんじゃないかなー、と思います。
というか、こうやって、原文の良さを踏まえて和訳する苦労っていかばかりだろう、と考えてしまう......。
ネイティブ(アメリカではなく、イギリスの)の感覚がないと「???」ってところもありそうなのですが、そこは日本発の作品が輸出される場合と一緒だから、しょうがないですね。

次の「宇宙の果てのレストラン」を読む前にもう一度読み返そうかな。
一気に読むつもりだったけど、独特の読みにくさでつっかえてしまうので、ちょぼちょぼ読み進めようと思います☆

個人的には主人公の名前が「アーサー」という時点で吹いたんですが、それは別次元の話なので割愛。


日本人の英語/マーク・ピーターセン

Tue 21:27

「必要なときだけ英語脳」にすんごく憧れます。
夏真っ盛りに買って、少しずつ少しずつ読み進めていた本です!
ゆっくりペースだったのは、話の中で英語/日本語の切り替えが多く、頭のスイッチがなかなか適応してくれなかったから。。。
日常的に英文に触れていた時期と比べると、やはり、かなり鈍っていますね(そうでなくてもすらすら読めるわけじゃないのに)。

日本で英語の先生をしている著者が、「日本人がよく書いてしまう英文」について、きめ細やかに解説しています。
例文を読んでいると、「a」と「the」の違いや、前置詞・関係代名詞の使い分け、過去形と完了形の区別など、「あ~、確かによく分かんない!」と深く頷いてしまう内容でした。

実際、自信が持てないんですよね、英作文って。相手に通じる英語なのかが判断できないです。読むほうならまだ、辞書を片手に無理やり訳すことも出来るのですが......。
英語の論理をかなり詳しく説明してあるので、すぐに理解はできなくても、再読を繰り返したらもしかして! と思える本でした。
一緒に買った「続・日本人の英語」も、これでやっと読むことが出来ます☆


光の帝国(常野物語)/恩田 陸

Sat 17:46

「常野」と呼ばれる人たちを描くシリーズの、初めの短編集。
タイトルが帝国なだけに、どんだけファンタジックなのかと思っていたら、普通の世界に異質な力を持った一族が住んでいてあれやこれや...... というお話でした。
日常に潜む不思議、大好きです!
ひとつひとつの短編は、独立したもの、ゆるーくつながっているもの、と様々。色々なタイプの「常野」が見られて、シリーズ初めの作品なのに総集編のような雰囲気です。

一緒に購入した同シリーズの「蒲公英(たんぽぽ)草紙」、「エンド・ゲーム」はそれぞれ、「光の帝国」の一編に登場した人物がストーリーの軸となる長編でしたが、正直、どれから読んでも大して変わらないと思います。
多くのエピソードが読めるという点で、3作品の中では「光の帝国」が一番面白かったかなー。
「蒲公英(たんぽぽ)草子」は途中でオチが読めてしまったし、「エンド・ゲーム」は途中で腹立たしくなってしまったので、私にとっては後味がアレでした(アレについては書きません)。

作品と全く関係ありませんが、集英社文庫はカバーが美しいですね。読むときはペラペラして邪魔だから外すけどね。


夜のピクニック/恩田陸

Sun 18:39

昨日書いた「六番目の小夜子」に続けて、「夜のピクニック」を読み終わりました。
これは今までに読んだことのないリアルな青春小説!
全校生徒が夜を徹して歩く「歩行祭」という学校行事の最中で、高校生がわいわいする話です。
不可思議なエピソードは皆無、登場人物はみんなフツーで、学校行事に臨む際の「楽しみ!」な感情と「だるーい」感情がせめぎ合うところが伝わってきます。

描写を通して思い出す記憶がものすごく多くて、よくこれだけ高校時代を凝縮できるなぁと感嘆。
フラッシュバックの内容は、通学路に川原があったとか、合宿の夜はテンション高かったとか、遠足が面倒だったけど楽しさしか覚えてないとか、どうしても話しかけづらい子がいた......とか、数え上げれば切りがありません。
友達とは毎日、飽きもせず喋っていたというのに、覚えていることはほんの一握りなんですよね。

高校時代、何だかんだいって楽しかった! という人は、これを読むと懐かしいやら何やらでもじもじするかも。
逆に、人生の暗黒時代が高校のとき! みたいな人は、腹が立つだけかもしれません(分からないけど)
あまりにも完璧に近い爽やかさが、印象に残りました。